「理系学生なら、プログラミングはできて当たり前」 就活中、この言葉に焦りを感じていませんか?
この記事を書く私も、専門は有機化学のプログラミング初心者です。
私がひかれたのは、スキル以上にその「論理的な思考法」。
それこそ、私たち理系学生の強みのはず。
この記事は、プロのエンジニアが書いたものではありません。
私と同じ「苦手だし、何から手をつけていいか分からない…」と感じるあなたのため、ゼロから本気で調査した記録です。
初心者の目線で「本当に必要な情報」だけを厳選しました。
この記事を読めば、あなたの目の前の霧は、きっと晴れるはずです。
結論:理系学生にプログラミングは「必要」。ただし目的設定が9割

調査を経て、私が出した結論は明確です。
これからの時代の理系学生にとって、プログラミングはほぼ必須スキルと言えます。
なぜなら、プログラミングはあなたの専門性を「加速」させ、キャリアの選択肢を「爆発」させる、未来への投資だからです。
研究データを手作業で解析していませんか?その作業、Pythonなら一瞬で終わるかもしれません。
専門分野の知識しかない?プログラミングができれば、メーカーの研究職だけでなく、IT企業のデータサイエンティストや金融業界のクオンツといった道も拓けます。
しかし、多くの人がここで失敗します。
「とりあえず、みんなやってるから」と目的もなくプログラミング学習を始め、挫折してしまうのです。
大切なのは、具体的なゴールから逆算すること。
「日々のデータ整理を自動化して、研究に集中したい」 「自動車メーカーの開発職に就いて、自動運転技術にたずさわりたい」 「金融業界で、専門知識を生かせるアナリストになりたい」
まずは、あなたがプログラミングという「武器」を手にして、何を成し遂げたいのかを明確にしましょう。
それが、長い学習の旅を支える、強力な羅針盤です。
【目的別】理系学生が最初に学ぶべきプログラミング言語

プログラミング言語と一口に言っても、その種類はさまざまです。あなたの目的によって、学ぶべき最適な言語は異なります。
ここでは、理系学生であるあなたのキャリアを最も豊かにしてくれる言語を、目的別に見ていきましょう。
【最優先】迷ったらこれ一択:Python
数ある選択肢の中で、もしあなたが「最初の言語」に迷っているなら、結論は一つです。
最初の選択肢は「Python(パイソン)」一択と言えるでしょう。
私がPythonを強くおすすめする理由は、理系学生にとってメリットしかない、3つの特徴があるからです。
- 文法がシンプルで、人間が読みやすい
他の言語に比べて覚えるべきルールが少なく、直感的にコードが書けるため、未経験者が最初に学ぶ言語として最適です。
- 研究で使えるライブラリが圧倒的に豊富
ライブラリとは、便利な機能をまとめたツールのこと。Pythonには、数値計算、統計解析、グラフ作成、機械学習など、理系の研究で即戦力となるライブラリが山のように揃っています。
- 企業の求人数が多く、将来性が高い
Web開発からデータ分析、AI開発まで、あらゆる分野で使われているため、就職活動でアピールできる場面が非常に多いです。
まずはPythonの基礎を固める。それが、あなたの可能性を最も効率的に生かすための、最短ルートです。
【あわせて読みたい】
この機会にPython始めてみませんか?最初の課題としてよいものを用意しています。次の記事をみながら取り組んでみましょう。
【網羅性強化】その他の主要言語(R, C++, MATLAB)はどんな人向け?
もちろん、Python以外にもあなたの専門分野で輝く、強力な言語は存在します。
目的がより明確なら、以下の言語も選択肢に入ります。
R
統計解析に特化した言語です。
バイオインフォマ-ティクス(遺伝子解析)や社会科学系の研究など、高度な統計モデリングが必要な分野を目指すなら、Rは強力な武器になります。
C++
とにかく処理速度が速いのが特徴です。
自動車やロボットの制御といった「組み込み系」や、計算負荷の大きい複雑なシミュレーションを行いたい場合に選択肢となります。
MATLAB
有償のソフトウェアですが、信号処理や画像処理、制御工学の分野では絶大な信頼を誇ります。
特に機電系の研究室では標準ツールとして導入されていることが多いです。
ただ、これらは専門性が高い分、Pythonに比べて学習コストも高くなります。
まずは汎用性の高いPythonを学び、必要に応じてこれらの言語に挑戦するのがおすすめです。
【4ステップで解説】未経験から始めるプログラミング学習ロードマップ

ここからは、いよいよ具体的な学習のステップに入っていきましょう。
「何から手をつければいいか分からない」という不安を解消するために、私が調査した中で最も効率的だと感じた4つのステップを、順番に解説していきます。
Step1:学習環境を整える(1日)
プログラミングを始めるのに、特別なPCは必要ありません。
今あなたが使っているPCで十分です。
まずはPythonをPCにインストールすることから始めましょう。
「Python 環境構築」で検索すれば、詳しい手順を解説したサイトがたくさん見つかります。
Step2:基礎文法をインプットする(学習スタイル別・おすすめインプット方法)
環境が整ったら、次は基礎文法を学びます。
ここで大切なのは、自分に合った学習スタイルを見つけることです。
ゲーム感覚で学びたい派
Webブラウザ上で、実際にコードを書きながら学べる「Progate」がおすすめです。
スライドで学んだ直後に演習問題が用意されており、つまずくことなくサクサク進められます。
動画で体系的に学びたい派
オンライン学習プラットフォームの「Udemy」には、質の高いPython講座がたくさんあります。
セール期間を狙えば、数千円でプロの講座を購入できます。
本でじっくり学びたい派
『スッキリわかるPython入門』などの定番書籍は、手元に置いておくと安心です。
網羅的に知識を学べ、後から辞書のように使うこともできます。
Step3:簡単なツールを作ってみる(1カ月)
基礎文法を学んだら、すぐに何かを作ってみましょう。
インプットだけでは、知識はすぐに抜けてしまいます。
アウトプットこそが、スキルを定着させる最短の方法です。
たとえば、こんなツールはどうでしょう?
- 「Excelの実験データを、自動で読み込んでグラフ化するツール」
- 「毎日入力している実験ノートを、Webアプリ化して管理するツール」
理系学生のあなただからこそ作れる、身近な課題を解決するツールです。
最初は難しく感じるかもしれませんが、「Python グラフ 自動化」のように検索すれば、たくさんのヒントが見つかります。
Step4:プロに学ぶ(挫折しないための最短ルートと比較ポイント)
独学には限界もあります。
特に、エラーが出て先に進めなくなった時、一人で解決するのは非常に困難です。
もしあなたが「最短で、確実にスキルを身につけたい」と考えるなら、プログラミングスクールは非常に有効な選択肢です。
それは、時間を買うという「投資」にほかなりません。
ただし、スクール選びは慎重に行うべきです。
今回調査した中で、特に理系学生と相性が良さそうな2つのスクールを比較します。
TechAcademy(テックアカデミー)
オンライン完結で、自宅から気軽に始められるのが大きな魅力です。
現役エンジニアのメンターがサポートしてくれるため、実践的なスキルが身につきます。
ただし、自由度が高い分、自分自身で学習時間を確保し、モチベーションを管理する必要があるという声も。
まずは無料体験で、自分に合うか確かめてみるのがおすすめです。
DMM WEBCAMP
転職・就活サポートが非常に手厚いことで有名なスクールです。
質の高いメンターが、学習からキャリア相談まで伴走してくれます。
その分、料金は高めで、学習内容も本格的で厳しいという側面も。
本気でエンジニアへの就職・転職を目指す覚悟がある人向けの選択肢と言えるでしょう。
「理系なのにプログラミングができない」という不安を解消する3つのQ&A

ここまで読んで、プログラミング学習への具体的なイメージが湧いてきた一方、やはり心のどこかで「でも、本当に自分にできるだろうか?」という不安が残っているかもしれません。
最後に、多くの理系学生が抱えがちな3つの疑問に、真正面からお答えします。
Q1. 数学や物理が苦手でも大丈夫?
A. 全く問題ありません。
プログラミングで求められるのは、高度な数学的知識よりも、むしろ「物事を順序立てて考える論理的思考力」です。
それはまさに、実験計画を立てたり、考察を述べたりする際に、あなたが日々使っている能力そのものです。
Q2. 研究で忙しくて時間がない…
A. 1日30分からでもOKです。
むしろ、プログラミングを学ぶことで、研究を効率化し、自由な時間を「作る」ことができます。
まずは、あなたが研究室で毎日行っている単純作業を、プログラミングで自動化できないか考えてみてください。
Q3. 何度も挫折してしまった…
A. それは、あなたのせいではありません。
プログラミング学習で挫折する原因のほとんどは、「目標設定が高すぎる」「エラーを相談できる相手がいない」のどちらかです。
学習環境や目標設定が、今のあなたに合っていなかっただけ。
この記事で紹介した小さなステップから、もう一度試してみませんか?
【キャリアマップ】プログラミングスキルを生かせる理系の就職先・具体例

プログラミングを身につけた理系人材は、もはやIT業界だけの宝ではありません。
あなたの専門知識との掛け算で、活躍のフィールドは無限に広がります。
ここでは、具体的なキャリアパスを見ていきましょう。
メーカー(製造業):研究開発、生産技術、データ解析
製品開発のシミュレーション、工場ラインの自動化(FA)、製品の品質管理データの解析など、活躍の場は多岐にわたります。
IT業界:Webエンジニア、データサイエンティスト
理系の論理的思考力は、Webサービスの設計や開発で大いに生かせます。
また、専門知識とデータ分析スキルを兼ね備えたデータサイエンティストは、今最も市場価値の高い職種の一つです。
【あわせて読みたい】
データサイエンスとについて詳しく解説した記事は次で読めます。
金融業界:クオンツ、金融アナリスト
数理モデルを駆使して金融商品の開発や投資戦略を立案する「クオンツ」は、まさに理系院生の能力が直結する専門職です。
コンサルティングファーム:ITコンサルタント
企業の経営課題を、ITシステムの導入によって解決する専門家です。
クライアントの業界に関する深い知識と、論理的な問題解決能力が求められます。
【あわせて読みたい】
理系学生の就活については次の記事で解説しています。
まとめ:未来の選択肢を広げる「最強の武器」を手に入れよう

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
プログラミング初心者だった私が、徹底的に調査して分かったこと。
それは、プログラミングは、私たち理系学生が持つポテンシャルを最大化してくれる「最強の武器」だということです。
実験室で培った論理的思考力に、プログラミングという実行力が加われば、まさに鬼に金棒です。
この記事が、あなたの未来の選択肢を広げる、最初の一歩となれば、これほどうれしいことはありません。
さあ、まずは今日、小さな一歩を踏み出してみませんか? 気になる学習サイトの無料登録ボタンをクリックする。
ただそれだけで、あなたの未来は、もう変わり始めています。